遂に完成しました。

家族の愛情がたっぷりつまったタトゥー

薔薇に囲まれた２人の手。

ずいぶん前に途中段階でブログを書きましたが

この小さな手はお客様の幼少期の手。

彼の手を迷子にならないようにとしっかり掴む手は

お婆様の手。

『Only one life』

たったひとつの命　と刻まれています。

彼がこのタトゥーを入れようと決めたのは・・・

今年のまだ寒さ残る早春に

お婆様が亡くなったそうです。

その葬儀の中で知ったお婆様の愛情。

小さかった彼はひどいアレルギー体質で

ほとんどの食品を口にする事が出来なかったそうです。

両親は仕事に追われ忙しかったので

お婆様が彼の食事の面倒をしていました。

「おばあちゃんの作る食事は何で

　味のないものばかりなんだろう」と

彼はずっと思っていたそうです。

でもこれはお婆様が

このまま普通の食事が出来ないまま

大人になっては大変だと思い、

少しづつ色んな物が食べられるように

アレルギーが出ないようにと一生懸命献立を

考えてくれてたんです。

お婆様が亡くなってから

初めて知りこの事を知り、

衝撃を受けたそうです。

「ありがとう」と言ってあげられなかった・・・

そんな想いから自分の体に

お婆様との絆を残そうと思い、

一緒に写っていた唯一の写真を手に取り

祐の所へ来たんです。

古い写真から手を再現するのは

かなり苦労しました。

でも写真どおりお婆様の手を再現しなくては

意味がないんです。

丁寧に少しづつ墨を重ね

見事に再現する事ができました。

完成してから彼は

「終わっちゃった。

　何か寂しいな。

　ここに通うのが日課みたいな

　感じだったから。」

完成するのは祐も嬉しいけど

完成するともう会えませんものね。

でもお婆様の愛情を完成する事が出来て

本当に良かったです。

毎回楽しくお話させていただいて

ありがとうございました。

ここで祐が大事にしている言葉を紹介します。

『日々感謝の気持ちを忘れず』

人は自分１人では大きくなれません。

周りの協力や教えがあっって

日々成長してくものです。

時にはムカつく事もあります。

でも感謝の気持ちを思い出すと

自然と穏やかな気持ちになります。

そしてゆっくり自分を見つめなおす事が出来ます。

感謝の気持ち・・・

一度立ち止まって考えて見てください。